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はんなりLab

2015年1月9日

「はんなり」の価値

新年あけましておめでとうございます。

おかげさまで、無事に新しい年を迎えることができました。

 

今年もはんなりLab. ゆったり更新してまいります。

 

本年も変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。

 

 

さてさて、2015年初めてのはんなりLab. ですね。

 

前回までは「はんなり」を生み出す工程に着目してお話してきました。

でも、でんぷん糊で仕上げたきものが、他のものより本当に製品の印象や価値を左右するほど人のこころに影響を与えるのでしょうか。

 

平成18年に経済産業省製造産業局が行った、感性価値と価格プレミアムに関する調査によると、こだわりを持つ人は、持たない人に比べて「品質」「機能性」「デザイン」の良さに対して3割~5割の対価を支払っても良いと考えていることがわかっています。

 

きものでも、それは同じなのでしょうか?

きものの作り手さんや売り手さんに協力していただき、「感性評価」と「売値評価」を行ってみました。

 

その結果、

 

・     でんぷん糊とゴム糊の染帯を比べてもらうと、でんぷん糊の帯の方が高値で評価された

・     使用した材料名を明かしたあとに売値を再設定してもらうと、作り手さんは価格を上昇させた

 

このようになりました。

やはりきものでも、はんなりした「デザイン」を持ち、「品質」のよいものは価値が高まるのですね。

 

 

ちなみに、作り手さんが「でんぷん糊」と聞いたあとに売値を上げたのには、わけがあります。

でんぷん糊の扱いは難しく、職人が習得するのに10年かかると言われているのです。

対して、ゴム糊は1年。

「はんなり」評価の高まるのは、でんぷん糊を扱える職人の数が少ない現状があるからなのです。

 

売り手さんももちろんでんぷん糊の貴重さは知っているのですが、そこは「今、どれくらいのお値段なら買ってもらえるか」に軸をおいて売値評価されていたのでしょう。

 

 

なぜでんぷん糊のほうが習得が難しいのかはまた次の機会に。

 

来月は、少し脱線して卒業式のきものについて、ちょっとトリビアをご披露しましょう。

 

お楽しみに!

 

posted by hishiken at 09:59 | はんなり研究 |

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株式会社 菱健 HISHIKEN Co. Ltd.,

プロフィール

代表取締役社長 古川貴士

京都三条室町 染処菱健の代表取締役。
「すべてはきものファンのために。」これが「きものづくり」に対する想いです。

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