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2014年10月3日
「はんなり」染める手描き技(2)
高い評価をいただく「はんなり」したきものを生み出す、「糊置」の技。
今回はこの技について、私が研究したことをお話します。
以前、「やわらかさ」「やさしさ」「上品さ」を併せ持っているものが「はんなり」のイメージになっているとお話しました。
実は、全く同じ図柄のきものや帯でも、「でんぷん糊」を使って仕上げた製品のほうが、現在主流の「ゴム糊」を使って仕上げた製品よりも高く評価いただくのです。
実際に全く同じ2つの製品を並べ、100名の方に比較評価していただいたところ、でんぷん糊を使った製品へのイメージ評価で「やわらかい」「上品」「やさしい」といったキーワードが出てきており、高評価を裏付ける結果になりました。
この2製品を表面を顕微鏡で観察すると、
- でんぷん糊・・・生地との境界がぼやけ、やわらかい。
- ゴム糊 ・・・生地との境界がはっきりしている。
という違いがあります。イメージ評価とも合致しますね。
次回はもう少し「でんぷん糊」と「ゴム糊」について、専門的なお話をしていきたいと思います。
でもその前に、あるプロジェクトでニューヨークへ行ったお話もご報告させていただきますね。
お楽しみに!