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- はんなりLab.
2015年12月7日
「はんなり研究」論文が掲載されました!
紅葉の色づきが盛りを迎えると同時に、一気に冬の足音が聞こえてまいりました。
さて、今回はご報告です。
この「はんなりLab.」でつらつらとお話ししてきた私の研究内容をまとめた論文
「防染糊の浸透状態が京友禅の染色効果に及ぼす影響」が、
日本材料学会の会誌『材料 vol.64(2015)』に掲載されました。
無事に博士号を獲得して京都工芸繊維大学を卒業できたのも、実はこの学会誌への掲載が決まったから。
いやはや、ありがたいことです。
でんぷん糊とゴム糊の違いに着目した「はんなり」の研究はこれでいったんおしまい。
また次の見地から、きものや友禅染の「はんなり」を追究してまいりたいと思います。
ただ、これがなかなかの難問なのです。
きものの目利きをする方が、どのような判断基準で「はんなり」を評価しているのか
解き明かしたいと思っているのですが
何しろ人間の感性が研究対象です。
様々な因子が重なり合っていて興味深いのですが、頭を抱える毎日です。
また、来秋ごろには研究成果をご報告したいと思います。
来月は、そもそも友禅染めにはどのような工程があるのか、ぼちぼちお話ししていきたいと思います。
お楽しみに!